勝手踏切(緑井七丁目)迂回路の横断歩道完成!

昨年4月10日、JR可部線の梅林駅~七軒茶屋駅間にある「勝手踏切」で、
広島方面行きの普通列車に男性がはねられ、お亡くなりになるという痛
ましい事故がありました。私は、このような事故を二度と繰り返さない
ために、生活に密接に関わる勝手踏切のあり方について考え続けています。
現場は、県道八木緑井線の佐東交番緑前から阿武山側へ進んだ先にある里
道が、JR可部線と交差する箇所です。
(詳細は、私のブログ2024年4月22日、11月19日、2025年4月15日を
 ご覧ください)
この場所には、古くから里道がJR可部線と交差する形で通っており、踏切
設備は設けられていませんが、近隣の方々が日常的に生活道として利用さ
れています。
	  
先週10月25日の午後には、安佐北区のJR芸備線で、高齢の女性が勝手踏切
で列車にはねられ、亡くなられました。さらには、この事故の影響で、約2
時間の運転見合わせとなりました。 ひとたび踏切事故が発生すれば、尊い
命を落とすばかりでなく、多くの乗客の輸送に大きな影響を及ぼします。
私は、勝手踏切のあるJR可部線を有する梅林学区社会福祉協議会会長として
この地域課題に向き合い、JR西日本㈱や広島市と緊密に連携しながら、解
決に向けて取り組んでいます。
◆打合せの様子(安佐南区、JR西日本㈱、梅林学区社会福祉協議会)
勝手踏切の課題解決に向け、私は「安全な歩行経路」の確保を提案しています。
(2024年11月19日のブログをご覧ください)
緑井八丁目側から「上緑井(緑井駅方面)」バス停へ向かうには2つの経路があ
ります。赤い線は勝手踏切を渡るルート、緑の線は「七軒茶屋第4踏切」を渡る
ルートです。
勝手踏切(赤線ルート)は段差が大きく、バラスト(砕石)やレールのため足元が
不安定で、見通しも悪く非常に危険です。※鉄道の一般的な線路には、「バラスト」
と呼ばれる砂利(砕石)が敷いてあります(赤丸が、バラストです)。
また、その先の県道には、横断歩道がなく注意が必要です。横断歩道があれば歩行者
の安全は守られますが、既存の横断歩道との離隔が近く、設置要件を満たさないため
設置は困難です。
一方、緑の軌跡にある、勝手踏切から北へ約120mの箇所の「七軒茶屋第4踏切」
は、自動遮断機が設置された、いわゆる第1種踏切であるため、比較的安全に渡る
ことができます。
この先の県道を渡る際にも横断歩道がなく、歩行者の横断が法的に優先される状況
にはありませんでした。しかし、住民の勝手踏切封鎖に向けた熱意も相まって、こ
のたび、横断歩道が設置されました。広島県警におかれましては、迅速な対応をあ
りがとうございました。
「七軒茶屋第4踏切」を経由することで、自動遮断機のある第1種踏切を渡ること、
新しく設置される横断歩道を渡ることにより、二重の安全が得られます。
◆工事着手前
◆完成後
また、道路管理者(安佐南区役所)によって、街路灯の照射方向も見直され、横断
歩道がより明るく照らされるよう調整されました。
昨秋、祇園地区の可部線で発生した死亡事故を受けては、2箇所の危険な踏切が閉
鎖されました。利便性が損なわれる部分はあっても、「命には代えられない」とい
う地域の思いが形となった例です。
長年生活道として利用されてきた勝手踏切の封鎖には、地域の理解と合意が欠か
せません。しかし、市が求める「町内会長の同意書」提出の条件は、町内会加入
率が低下する現在の状況にはそぐわない面もあります。
そのため、市(安佐南区)・JR西日本㈱・安佐南警察署が連携し、7月には梅林
小学校で「勝手踏切の危険性」を学ぶ安全教育が実施されました(2025年7月29
日のブログをご覧ください)。これは、今後も沿線の小学校で安全教育が広がる
予定です。
こうした取組や丁寧な説明を重ねながら、地域の安全意識を高め、踏切封鎖に向
けた合意形成を進めていきたいと思います。市には、「同意書」という形式にと
らわれず、地域の実情に応じた柔軟な対応をお願いしたいところです。
私は、梅林学区社会福祉協議会会長として、そして地域に暮らす一人の住民とし
て、今後も市やJRと連携しながら、「安全で安心なまちづくり」に力を尽くして
まいります。
2025/11/01



















 
 
 
 
 
 
 
 
 



