都市計画道路川の内線橋りょう橋げたの架設作業について
都市計画道路・川の内線は今年度末の完成に向けて、橋げたの架設
作業が佳境に入っています。そこで私は、梅林学区・八木学区復興
まちづくり協議会顧問として、復興工務係の案内のもと現地の様子
を視察してきました。
(前回の様子については、私の5月7日のブログもご覧ください)
◆大型トラックにより搬入される7分割された橋げた
大分県の工場で製作された1本あたり77tあるコンクリート製の
橋げたは、7つに分割された状態で大型トラックにより、A2橋台
近くの作業ヤードに搬入されました。
7分割された橋げたを現地で丁寧に接合し、橋げたの中にケーブル
を挿入後、強い力で引っ張り合わせて1本の橋げたに仕上げます。
P3橋脚からP5橋脚までの間では、接合した橋げたを550t吊りの巨
大なクレーン車で吊り上げて架設しましたが、今回のP5橋脚からA2
橋台までの間は、A2橋台側から架設桁を用いて橋げたを送り出して
架設する、架設桁架設と呼ばれる工法で行われていました。
◆送り出し装置
写真に写っている黄色の2本の架設桁の間に橋げたを吊り下げ、所定
の位置まで橋げたを押し出すように移動させるとのことです。
この日は橋げたを接合する工程までが行われ、実際に橋げたを送り出す
状況を見学することはできませんでしたが、現地には受注者によって展
望台やデジタルサイネージが設置されており、作業の様子を間近で見ら
れるほか、これまでの作業を動画でも見ることができるようになってい
ます。
◆デジタルサイネージによる解説
また、展望台に隣接してインフォメーションセンターも設置されており、
工事の進ちょく状況や架設作業の動画を見ることができるようになって
います。工事中は誰でも見学することができるとのことで、川の内線の
PRに一役買っているだけでなく、土木業界全体のイメージアップを図ろ
うという、受注者の努力を感じることができました。
◆インフォメーションセンター
続いて、既に橋げたの架設が完了しているP3橋脚とP5橋脚の間の橋げた
の上に登りました。P5橋脚に設置している仮設階段を上ります。
◆仮設階段を上って橋げたの上へ
橋げたからは、国道54号の交差点に向けて一直線に橋がつながっている
様子が見られました。
◆P5橋脚の上から国道54号の方向を望む
また、A1橋台とP2橋脚の間では、6月に架設した橋げたの塗装作業を行って
おり、その後、車両や歩行者が通るための床面となる「床版」といわれる部
分の施工する予定とのことでした。
♦P2付近の様子
長束八木線の方向には、先ほど展望台から見た、A2から橋げたを送り出そう
とする様子が見えました。P5からA2までの区間については、10月中旬には全
ての橋げたが架設される予定とのことでした。
◆P5橋脚側から緑井の方向を望む
現地に立ってみて橋りょうが出来上がっていく様子を目にすると、これまで
は完成イメージ図でしか見られなかった光景が、着実に実現に向けて進んで
いることを実感します。
今年度末の完成に向けて、これからも事故なく安全に工事が進むことを願って
います。私たち被災地の住民としては、本事業へ全面的に協力し、事業の推進
を見守っていきます。
2024/08/05