八敷公園拡張整備ワークショップ
梅林学区復興まちづくりプラン(平成30年1月)に基づく八敷公園
の拡張整備に向けて、八敷会館に地域住民や設計コンサルタント、
広島市担当者の26名が集まり、最終回となる第3回のワークショップ
が開催されました。
当初の予定では、夏季にはワークショップによる意見集約を終える
予定でしたが、コロナ禍により思い通りに開催できず、大きく時期
が遅延しました。
◆第1回ワークショップ(令和3年7月20日)
第1回(7月20日開催)では、どんな公園にしたいか話し合い、欲しい
施設や設備に様々なアイデアが出され基本的な方向性を共有しました。
◆第2回ワークショップ(令和3年10月20日)
第2回(10月20日開催)では、公園にどのようなゾーン(広場ゾーン、
休憩ゾーン、遊具ゾーン等)を設けるか、現公園と併せてどのように
配置していくか、3つのグループでゾーニングを検討し、公園のレイア
ウト案を考えました。
そして今回は、各グループのレイアウト案を1つの案に集約し、
参加者の合意形成を図ります。
冒頭、広島市からは「7年前の発災直後、公園は土石流で埋まり、
周辺一帯にはボランティアが溢れ、八敷会館には収まりきらない
程の資機材や救援物資が並べられた。この被災経験を踏まえ、プ
ランに掲げた災害時の活動拠点となることを念頭に検討を進めて
ほしい。」とのコメントがありました。
ファシリテーターを務めるコンサルタントから、レイアウトの意見
集約に至ったのプロセスの説明がありました。
まずは、各グループの共通意見を踏まえ、災害時には様々な活動の
拠点となるオープンスペースを公園中央に確保します。日常は、一
定のルールのもとでボール遊び等も楽しめます。
概ね南向きに正対する日当たりの良い山側の斜面地の利を生かし、
「防災・休憩ゾーン」として、かまどベンチや防災あずまや等の
防災施設を設置します。休憩しながら、ゆったり広場を眺めるこ
とができます。また、現在の公園に設置してある土砂災害記念碑
をこの斜面に移設し、毎年8月20日に実施する「ろうそく供養祭」
を広くなったスペースで営むことをイメージします。犠牲となら
れた方々を追悼し、土砂災害の経験や教訓を語り継ぐことで、地
域の減災につなげます。
現在の公園遊具はそのまま活用し、幼児用遊具を新たに設置します。
また、健康遊具を設置し、大人の健康や体力の保持増進、お年寄りの
健康年齢の延伸に努めます。導入する遊具については、参加者にアン
ケート調査が配布され、後日集計された後、市へ提案されます。
意見交換、質疑応答では、斜面の使い方や防球ネット等の範囲、街区
公園としての駐車場の考え方、イベント開催時に必要な設備(水道、
電気等)、倉庫の在り方等を議論し、レイアウト案に修正が加わりま
した。
最後は拍手をもって、参加者の思いが1つとなったことが確認されました。
今回のワークショップでまとまったレイアウトや求める機能について
は、修正等を反映させた後に協議会が確認し、市へ提案されます。
これから実施設計を経て、令和4年度に工事着手、完成を予定してい
ます。目指すべきまちの将来像「防災意識を高め合い、安全に自然環
境を楽しむまち」の実現に向け、公園の管理運営方針や利用ルールな
ど、引き続き住民同士の話し合いを重ね、市と連携しながら進めてま
いります。
2021/12/02