緑井浄水場視察

緑井浄水場アイキャッチ

こんばんは。海徳ひろしです。

恵下埋立地(仮称)建設現場の視察に引き続き、緑井浄水場の
視察を行いました。以前のブログでも簡単に説明しましたが、
最終処分場にも当然の事ながら雨は降り、廃棄物内に含まれる
水分などと一緒になって発生する水については、適切な水処理
が必要になります。今回の視察の目的としては、恵下谷川を支
流に持つ太田川から取水を行っている緑井浄水場の水質管理、
特にダイオキシン類に対してはどの様になっているかを把握す
るためです。

緑井浄水場全体

まずは、水道局緑井浄水場の結城場長から「広島の水道」について
説明を受けました。

広島の水道

結城場長

緑井浄水場は、能力としては1日に20万トンの水を処理できる規模です。
広島市水道局では最大級で、主として広島市の佐伯区を除く西側の区域
に配水しています。浄水場からの各家庭に水を届けるまでに、浄水場を
はじめとしてポンプ施設や配水池など様々な施設が必要で、浄化を含め
その殆どを自動化や遠隔管理されているとは言え、緑井浄水場だけでも
100カ所以上の施設を管理しています。何か異常やアラートなどが入れば
確認が必要で、365日24時間体制で総勢三十数名の職員さんだけで担って
いるのは正直驚きました。

◆沈砂池

沈砂池

◆フロック形成池

浄水場 海徳

水質についてですが、「メダカ」や「ヘラブナ」などの魚を使って様々
なモニタリングが実施されていました。原始的な手法ながらも小動物で
反応を常時監視する手法は安心に繋がります。

◆緑井浄水場のモニターで川から水を取り入れるために、川岸に設置され
ている取水口を24時間連続監視・解析します。取水口の場所は、安佐南区
八木です。

八木取水

◆取水口から緑井浄水場に届いた水を管理棟で、再度チェックします。

タナゴ

関心を寄せていた「ダイオキシン類」についてですが、「類」とされる
だけに構造が異なる幾つかの種類があるようです。いずれも水に溶けに
くい性質で乱暴な例えですが、水の中に存在する超微細な固形物とイメ
ージしました。浄水場では水を浄化する技術として基本的には、沈殿と
濾過ですが、ダイオキシン類も原水に投入される薬剤の効果によって、
他の不純物同様に結合し比重を増すことによって沈殿させ除去できると
考えられています。因みに、緑井浄水場では水を滞留させて物質が自然
沈下するのを待つのでは無く、水槽の下方から水を送り、上澄みのきれ
いな水を次の工程に送る方式となっており、他の浄水場とは異なります。
沈殿池で、ある程度不純物が除去された水は、次の濾過池で更に不純物
が取り除かれ、塩素などを注入する消毒施設を経由して、配水池へ送られ
ます。「ダイオキシン類」などを含む科学的な水質検査は、通常は数年に
一度の頻度で入札などにより検査機関に発注し実施されています。最新デ
ータ「ダイオキシン類」の数値は、法で定められている水中の環境基準値
の数百分の1程度とのことでした。国が定める水質(水底を除く)基準値
は、「1pg-TEQ/L 以下」で見かけない単位です。pg:は、ピコグラム
(一兆分の1g)の単位で、測定値は1リットル中に一兆分の1の更に100
分の1gが含まれている結果との事です。

管理棟

今回の視察では、結城場長さんをはじめとして職員のみなさんには、場
内様々な施設や設備について丁寧に説明やご案内いただきました。お礼
を申し上げたいと思います。日頃のご苦労を少しは理解できましたし、
何より適切な検査と監視が行われていることに、ひとまず安心感を覚えた
視察でした。

2017/05/12

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