原爆の日 被爆から80年の節目に
本日8月6日、広島は原爆投下から80年の節目となる「原爆の日」を迎えまし
た。2025年3月末時点で、全国の被爆者は9万9,130人。前年より7,695人減
少しており、被爆者の平均年齢は86.13歳と、年々高齢化が進んでいます。
この節目の年にあたり、平和記念公園で行われた「広島市原爆死没者慰霊式・
平和祈念式」に参列し、犠牲となられた方々のご冥福を祈るとともに、平和へ
の誓いを新たにいたしました。
平和記念式典の会場入りには、厳重なセキュリティチェックが行われていま
した。入口では手荷物検査があり、問題がなければ、識別のためにアームバ
ンドを装着します。参加者一人ひとりに対して丁寧に確認がなされ、厳かな
式典を安全に執り行うための体制が整えられていると感じました。
・2025 HIROSHIMA PEACE MEMORIAL CEREMONY
◆ 松井一實市長による「平和宣言」
●ネバ―ギブアップ
核兵器のない平和な世界を創るためには、たとえ自分の意見と反対の人が
いてもまずは話をしてみることが大事であり、決してあきらめない「ネバ
ーギブアップ」の精神を若い世代へ伝え続けた被爆者。こうした被爆者の
体験に基づく貴重な平和への思いを伝えていくことが、ますます大切にな
っています。
●安全保障体制の構築
世界中の為政者の皆さん。自国のことのみに専念する安全保障政策そのも
のが国と国との争いを生み出すものになってはいないでしょうか。核兵器
を含む軍事力の強化を進める国こそ、核兵器に依存しないための建設的な
議論をする責任があるのではないですか。世界中の為政者の皆さん。広島
を訪れ、被爆の実相を自ら確かめてください。平和を願う「ヒロシマの心」
を理解し、対話を通じた信頼関係に基づく安全保障体制の構築に向けた議
論をすぐにでも開始すべきではないですか。
被爆者の高齢化が進む中で、その体験や思いを次の世代へと語り継いでいく
ことは、ますます重要になっています。未来を担う若い世代の力で、戦争の
記憶や平和の尊さを絶やさぬようにしていくことが私たちの責務です。
今後も、「核兵器のない世界」「平和な世界」の実現を目指して、地道な活動
を続けてまいります。
2025/08/06