おはようございます。海徳ひろしです。
昨日は、東日本大震災で被災した宮城県名取市を視察しました。

◆名取市震災復興伝承館

名取市が設置した公の施設で、指定管理者により運営されてい
ます。

施設概要
名取市震災復興伝承館
所在地：宮城県名取市閖上2丁目66番地
（宮城県名取市閖上2丁目113番地1街区1画地）
延床面積：約300㎡
構造：木造平家建て
開館：令和2年（2020年）5月30日

復興に関わった方たちの証言などで構成された“復興へのあゆみ”と、
自然災害や防災について学べる“防災教育”を展示しています。

名取市の東日本大震災の津波被害についてのパネル展示“津波の
真実”のコーナーのほか、モニターでレクチャー映像が視聴でき
ます。最大56名まで着席可能です。

●閖上の街のジオラマ
この閖上地区の模型は、失われた街を1/500の縮尺で復元し、地域に
育まれてきた街並みや人々の記憶を保存・継承していくことを目的に
「失われた街」模型復元プロジェクトとして、神戸大学、仙台高等専
門学校、仙台建築都市学生会議等により制作されました。

●風のポスト
このポストは、震災で亡くなられた方へ届けたいお気持ちをお手紙
にして投函していただくためのポストです。

名取市震災復興伝承館では、震災以前の閖上の街のジオラマや、なとり
散策マップなどにより、昔と今の名取市情報を発信していく場です。様
々な視点から震災・防災を伝える企画展なども開催予定です。

◆かわまちテラス閖上

生まれ変わった閖上のまちを照らし、一級河川名取川の川辺の憩い
のテラスとなるよう願いが込められた、閖上の新しい商業施設で、
平成31年（2019年）4月にオープンしました。

飲食店や海産物、スイーツのお店など25店舗が軒を連ねています。

伝承館とは目と鼻の先に位置し、かわまちてらす閖上の来訪者を取り
入れるなど双方が効果的に連携しています。

◆種の慰霊碑
「亡き人を悼み　故郷を想う　故郷を愛する御霊よ　安らかに」
慰霊碑の高さは、この地における津波の高さに合わせ、八・四
メートルとしています。

今回は、3か所の震災伝承施設を視察しました。
東日本大震災の被災地には、被災の実情や教訓を学ぶための遺構
や展示施設が数多くあり、その施設を「震災伝承ネットワーク協
議会」が「震災伝承施設」として登録し、マップや案内標識の整
備などによりネットワーク化を図っています。
東日本大震災は広域的な災害であり、震災伝承施設が点在している
ため、有機的に繋ぎ、効果を高めるというものです。
参考　3.11伝承ロード≪（一財）3.11伝承ロード推進機構≫

https://www.311densho.or.jp/

それぞれの伝承施設では、多くの尊い命や貴重な財産が奪われた
実情や貴重な教訓を伝え、災害による犠牲者をなくすこと、そして、
旧態以上に活気のあるまち、誰もが愛着の持てるまちを実現すると
いった真の復興を目指して、様々な取組を展開されています。
激甚化する災害が多発する中、私はこのような取組が、地域全体の
減災に繋がるものと考えています。

今回の視察は、平成26年8月20日広島豪雨災害の「教訓伝承・交流
拠点施設」の準備に大変参考になりました。
改めて、自然災害の脅威や自然の畏怖と、防災・減災の重要性を考
えることができました。

2021/07/30