広島高速5号線
おはようございます。海徳ひろしです。
広島高速道路公社建設部の案内で、広島高速5号線シールドトンネル
工事の現場を視察しました。
現地には二葉の里現場ステーションが設置されており、当地区の住民
代表・公社・施工業者で構成する「安全・安心対策協議会」を月2回
程度開催し、施工状況等の報告や地域住民の皆様との意見交換の場と
して活用されています。
広島高速5号線では、トンネル区間約1.8㎞(全体延長約4.0㎞)
のうち、広島駅北口の二葉の里地区から約1.4㎞をシールド工法
で掘削します。
この工法は、広島高速1号線の福木トンネル工事で発生した地表
面沈下を契機に、専門家で構成する「広島高速5号線トンネル安
全検討委員会」を設置して科学的な審議・検討が行われ、その報
告書の検証等を経て、「最も地表面沈下の抑制に優れた工法」と
して採用されたものです。公社では、地域住民の皆様との対話を
重ね、地域住民の安全確保と安心構築に取り組みながら工事を行
っているとの事です。
現場では、本年8月末にシールドマシンの組み立てが完了し、
9月18日から掘削を開始しています。
シールド工法は、シールドマシンと呼ばれる掘削機によって掘進し、
掘進した背後にセグメントと呼ばれるパネルを組み立てることでト
ンネルを構築する工法です。写真がRCセグメントと呼ばれる鉄筋コ
ンクリート製のパネルで,10ピースで1リング(外径13.2m)を形成
します。
写真中央部の赤い装置がエレクターとよばれるもので、この装置で
手前に設置しているRCセグメントを1ピースずつ組み立てています。
現場内は整然としており、安全に掘削工事が進んでいることが確認
できました。
シールドマシンの運転席です。
このシールドマシンは、アメリカのシアトルにあるロビンス社製で
あり、当社から派遣されたオペレーターの方がおられました。
ところで、先月(10月)26日に、この高速5号線シールドトンネル
工事の工事費の増額について、今後、公社とJVにおいて協議を行う
ことを公社が公表しました。工事の完成に必要であるが契約に含ま
れていない費用があるとして、JVからの契約額の増額要請を受けた
もので、今後、JVと協議・調整の上で工事費の精査・確定を行うと
のことです。
私は広島市議会の建設委員の一人として本件に注目し、早速現場を
視察させていただきました。公社からは、JVとの協議が具体化する
前に市民に公表し、出来るだけオープンな形で工事費の変更を行う
事が市民の信頼を継続できると考えたことや、今後、本件が発生し
た経緯や原因を調査分析するともお聞きしました。私も厳しい目を
持って、今後の推移を見守りたいと考えています。
この高速5号線は、広島都市圏のさらなる発展を牽引する広島駅周辺
地域の開発促進などの役割を担う重要な路線であり、安全かつ確実
に工事を進め、早期完成していただくことを願っています。
2018/11/09