行政視察(函館・奥尻) ②
おはようございます。海徳ひろしです。
私の所属する「広島市民クラブ」の行政視察の報告です。
昨日は、「北海道南西沖地震災害と復興について」を調査
のため奥尻津波館へ伺いました。
津波により完全流失した青苗地区は、徳洋記念緑地公園として
生まれ変わり、中央には、この災害で亡くなられた198名の名前
が刻まれた慰霊碑「時空翔」が建立されており、また、この大災
害お記録を後世に語り継ぐための施設として、奥尻島津波館が、
平成12年11月に完成し、平成13年5月から本格的にオープンして
います。
奥尻島津波語り部隊の方が館内を案内してくださいました。
当時の写真が時系列に展示されています。
また、地下一階では、災害から復興までをビデオで鑑賞できます。
「北海道南西沖地震災害と復興」
資料提供・奥尻町役場
「地震」
地震の震源は、北海道南西沖(北緯42度47分、東経139度12分)で
震源の深さは34Km、マグニチュード7.8。奥尻島はもとより、北
海道や東北地方の各地で震度5の強震から震度4の中震を記録しま
した。震源域は奥尻島を含むと推測され、奥尻島は地震計が設置
されていないため震度6の烈震と推定されています。この地震だけ
で、地殻変動による地割や陥没、建物の倒壊、液状化現象による田
畑や道路など、各地区で大きな物的被害をもたらしました。
「津波」
この地震に伴い、札幌管区気象台は午後10時22分に北海道の日本海
沿岸に大津波警報を発表しました。震源に近い奥尻島では、地震発生
から2~3分後に津波の第1波が来襲したものとみられており、特に北
端部の稲穂地区、南端部の初松前と青苗地区、西海岸の藻内地区など
の集落が壊滅的状態となるほどの大きな被害をもたらしました。津波
の到達した高さは最高で藻内地区の29mにも達していますが、31mとい
う説もあります。考えられない高さの津波の来襲で家や集落が一瞬の
うちに壊滅しましたが人的被害のほとんどもこの津波によるものでした。
「復興の概要」
まちづくり
青苗地区や稲穂地区では「漁業集落環境整備事業」が水産庁の補助事業
として認められ、また、初松前地区では「まちづくり集落整備事業」が町
の単独事業として進められました。いずれの事業も、津波高より求めら
れた防潮堤の背後に盛土を行なって一定の高さに整備し、道々奥尻島線
の改良、集落道路、生活排水処理施設、避難場所、防災安全施設など、
防災面、安全面に配慮した市街地計画にもとづき整備を行ないました。
また青苗岬地区では、「防災集団移転事業」が国土庁の補助事業として認
められ、高台地区に宅地造成を行ないました。
崩壊した崖地は大壁画とともに蘇りました。
津波により、完全流失した青苗地区は、徳洋記念緑地公園として生まれ変り
ました。
建立された慰霊碑「時空翔」です。
私は被災地に、広島豪雨災害の復興を語り継ぐ「広島豪雨災害館」を設立
したいと考えています。梅林学区自主防災会では、広島豪雨災害の教訓を
もとに避難訓練などの防災減災の取り組みを進めてきました。この「広島
豪雨災害館」を、その活動を引き続き支援する場としたいと考えています。
先日も福岡、大分が豪雨で甚大な被害を受けました。これからも国内各地で
豪雨災害が続くと思われますのでが、豪雨災害からの復興の手本となるよう
、また防災・減災の取り組みを学ぶ場として設立したいと考えています。
奥尻島から函館空港経由で広島へ帰りました。
今回の行政視察をこれからの活動に生かしてまいります。
2017/07/28